スラムダンクのあだ名たち

最近マンガをよく読みます。話題の「ドラゴン桜」や「カウンタック」、「最強伝説黒沢」などいろいろ読んでます。で一番はまっているのがスラムダンクです。
スラムダンク、いわずもがなのスポーツ漫画の最高傑作。批判する箇所がひとつもない完璧な作品です(しいて言えば伏線張りまくって結局ほったらかしにしたところかな)。
スラムダンクの特徴として画の綺麗さやありえない構図、緻密なストーリー構成、まるで現実のような試合展開など挙げたらきりがありません。で、そのうちのひとつ「あだ名」があります。
考えてみるとあだ名がここまで定着しているマンガってスラムダンクくらいしかないんですよね。ドラゴンボールだって悟空やクリリンなどすべて本名。ワンピースだってキャプテン翼だってはじめの一歩だってすべて本名。例外的にドラえもんがありますが、ジャイアンジャイ子くらいですから(スネ夫は本名だし)。

花道・ゴリ・リョーチン・ミッチー・メガネ君・メガネ・ボス猿・野猿・ジイ・カリメロ・丸ゴリ・ポール(トーテム?)などたくさんいます。厳密に調べるともっといます。あだ名をストーリーの中に用いることで現実感を出し、読者本人がスラムダンクの世界にいるような錯覚を感じさせる効果があると思われます。現実と空想の狭間でどちらのほうに重心を傾けるか、がスポーツ漫画にとっては非常に重要です。空想に寄り過ぎるとキャプ翼テニスの王子様のようになってしまい、試合内容からカタルシスを得ることがなかなか難しくなってしまう。だからテニスの王子様などではそれを補うためにスーパーサイヤ人化したり絶対的人物を置いたりしてごまかしています。ただ現実寄り過ぎでもだめで、ドカベンみたく惰性のストーリーに終始してしまいがちです。そのバランスをうまく取るためにあだ名を使用してたのかもしれません(絶対違うだろうけど)。

SLAM DUNK (JUMP jBOOKS)

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